とある晩、スワディア領トスダールの村の近郊でキャンプをしたMagollow一行、焚き火を囲ってのひととき。

ブンドゥク「頭領、そろそろ決めちまいましょうや」

まごろー「なにを?」

ニザール「なにをって、仕官先に決まってるでしょーが」

まごろー「むう」

前回のリプレイ記でMagollowの名声も160を超え、国家に仕える正規軍としての人生を選択できるようになったのだが、未だ士官先に悩むMagollowなのである。なにしろこのMagollowという男、チョンマゲの里日本から流れ流れてはるばるカルラディアへとさすらい、その間に頭髪は全て抜け落ちつつも、たまたま周りに集まってきた人たちを率いて小さな傭兵団を作って生計を立てていただけであり、大きな志や野望といったものも無ければ、この国の未来を憂う心も郷土愛も無いのだ。そんな男がどこか一国に仕える、ということを決断するのは、いささか難儀な事なのであった。

まごろー「じゃあさー、みんなはどこがいいわけ?」

自分で決められないので、部下に仕官先を選ばせようと企むMagollow、暫し焚き火の爆ぜる音だけの時間が過ぎ、カトリンが口を開いた

カトリン「やっぱり商売を考えたらスワディアだね、なにせカルラディアの中央に位置する国だ。各国の隊商が行き来してるから、市場の活気が他の国とはぜんぜん違うからね。スワディアからなら、どの国へ交易品を運ぶにしても楽なのさ」

ニザール「ふふ、確かにスワディアはいいね、地上最強の騎兵を率いる、美しき女王の国。プラヴェンには色んな国の娘が集まるし、古の都スノには、今時どこにも居ない、礼儀正しい奥ゆかしい娘がいっぱいいるんだ。いい国だよ」

マテルド「しかし、良くも悪くもスワディア中心に回ってるのがカルラディアだ。どの国からも目を付けられているから、敵は多くなるのを覚悟せねばなるまい、先代のエステリッチ王が崩御し、変わって即位したハルラウス女王の王位正当性にも疑問を投げかける人々が多い、内外の紛争は今後も絶える事はなかろう。」

まごろー「ふーん」

ブンドゥク「仕官するなら、頭領にはぜひとも一国一城の主になってもらいてえもんだ。良い城ならロドックですぜ、スワディアの重装兵たちをはね返してきた堅城揃いだ。大盾、パイク、クロスボウ。粒揃いのロドック兵も魅力ですしな」

クレシ「ロドック兵は、あのでっかい盾が厄介なんだよねー、敵に回したくない奴らは、味方にしちゃう、ってのはいいねー」

カトリン「ロドック領は山間地帯が多くて、行商には困難な地域なのが難点だね、だけど良い織物が産出されるから、商人としては素通りできない国ね」

まごろー「ふむふむ」

ニザール「ヴェルカを旅した時に、ちょうどロドックの王が演説している所に出くわしたんだ、さすがに永く共和制を維持してきたロドックをあっという間に軍事主導に転換させた男。演説も英雄のようだったね、あれで心を揺さぶられない男は居ないだろうなあ。その時に王の傍らに居た、マテアス卿というお方が大変美しかった。グラヴェス王の右腕ように侍る姿は官能的ですらあった、ロドックの姫君たちにさぞ嫉妬されてるだろうね、ふふ、うらやましいぜ」

まごろー「んー」

マテルド「ハスカールに勝る歩兵は居ない。兵が欲しければノルドだろう。我が故郷、北方ノルドの近縁であるから、屈強さは折り紙付きだ、しかし今の王、ラグナールが統治する現政権では将来が不安だな。亡きハクリム王の聡明さに比べると奴は正に蛮勇だ」

まごろー「むう」

ニザール「ページャーも荒くれ者ばかりだが、良い兵が揃ってるな、なにしろあのノルド人たちの侵攻を食い止め続けてるんだからねえ、中でも弓兵の放つ矢の雨は叙情的ですらあるね。マテルド姐さんに指揮させれば相当な威力を発揮するんじゃないかな、それと雪国育ちの街の娘たちは色白な娘が多いね、訛りがほんわかしてて良いんだ」

ブンドゥク「ページャーの首都レイヴァディンは町そのものが見事な要塞ですな、ノルド人が束になってかかっても落ちないのだから相当な代物。ああいう城の守備兵は楽ができていいねえ」

まごろー「ほうー」

カトリン「北方の交易品を扱うならベージャーを根城にするのは良い選択だね、本国はツンドラ気候の厳しい所だけど、北方地域の交通の要衝になっている地域だからね」

マテルド「ベージャーは前代ビュレクの代から摂関政治に移行している、現王ヤログレクは前代の政治形態を模写したような男だ、兵と地の利はあれど、上に立つものがそれを活かせない。ノルドと同じような問題を抱えている」

まごろー「髪の毛ピンク」

クレシ「私はカーギットが嫌い。あいつらすばしっこいし、身包み剥いでも大した物を持ってないし、領地はだだっぴろい草原ばっかりだし、ちっとも面白くない。サッラーン朝も、砂漠ってのが苦手。体中砂まみれで気持ち悪くなるし、暑いし、でもあいつらって良い着物を着てたり、重い財布を持ってる奴が多いんだよ、くふふ」

まごろー「お前ってやつは・・・デシャヴィさんはどう?」

デシャヴィ「・・・・どこでもいい・・・・・」

うはーきめられねーーwwwwwまあいいや適当に誘いがあった所入っちゃおうっとwwww

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